最大酸素摂取量って知っている?
えっ、それ何?
専門的な言葉ですが、スポーツ科学の分野では超有名人なんです!
別に、そんなに難しいこと知らなくても・・・
自分がどんなトレーニングをしているのか知る上でもぜひ覚えて欲しい言葉です。
今回は、最大酸素摂取量について解説します!
最大酸摂取量とは
私たちの身体は、酸素を取り込みATPを作って筋肉を動かしています。
酸素を取り込める量は人によって異なりますが、どんな人にも限界があります。
そして、この酸素を取り込める最大の量のことを最大酸素摂取量と呼びます。
単位は、mL/kg/分 となります。
身体の大きさで酸素の取り込み量は影響を受けますので、体重当たりの数値として表すことが多いです。
1分当たり、体重1kg当たり、何mLの酸素が取り込まれたか、という意味です。
どうやって測定するのか
トレッドミルや自転車エルゴメータという、その場でランニングや自転車のペダリング運動ができる装置を使用します。
軽い負荷から徐々に負荷を重くしていって、これ以上継続できない限界まで運動を行ってもらいます。
その際の酸素の取り込み量を測ります。
鼻と口を覆う専用のマスクを装着して、吐き出される息を分析することで酸素がどの程度身体に取り込まれたかを知ることができます。
これには専用の機器が必要で、スポーツ科学系の研究所や大学などでないと設置していません。
ここで難しいのが、限界の判断です。
限界は、運動している本人が決めるのではなく、計測しているデータで判断されます。
この値はどのくらい
酸素を多く使う長距離競技(持久的競技)のアスリートは高い値を示します。
マラソン、距離スキーなどのナショナルクラスの選手では70〜90mL/kg/分ぐらいになると報告されています。
たくさん酸素を取り込めるから、長い距離をあんなに速く走れるんです。
一般人の場合、日常の運動状況で値は大きく変わりますが40mL/kg/分前後。
女性の方が値が1割程度低く、年齢とともに低下していきます。
どのように活用されているのか
持久的競技のアスリートであれば、最大酸素摂取量を高めるトレーニングを行うことになります。
この値を定期的に計測してトレーニングの効果を検討しています。
アスリートだけでなく、一般人でもとても大切なデータとなっています。
一般人の場合は、健康づくりとして、生活習慣病にならないために各年代で目標とされる最大酸素摂取量の値が示されてます。
健康づくりのための活動基準2006では、生活習慣病予防のための最大酸素摂取量の基準値が定められています。
20歳代で40 (33)、30歳代で38 (32)、40歳代で37 (31)、50歳代で34 (29)、60歳代で33 (28)。カッコ内は女性の値で、単位はmL/kg/分。
また、運動強度を考える時に最大酸素摂取量は活用されます。
運動強度は、トレーニングをする上で最も大切なものです。
有酸素運動の運動強度は、最大酸素摂取量を基準に設定されます。
例えば、脂肪を使うために効果的な運動は「最大酸素摂取量の50%の運動」という具合です。
以上をまとめると、
- 私たちが取り込めるの酸素の最大量のこと。
- 長距離アスリートで70〜90 mL/kg/分、一般人で40 mL/kg/分かそれ以下。
- 長距離アスリートのトレーニング効果の指標。
- 一般人においても、生活習慣病を予防するためにも一定基準以上の値を維持する必要あり。
- 有酸素運動の運動強度の基準。
さあ、スポーツ科学を勉強しましょう!
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