スクーバ・ダイビング

健康・運動

スクーバ・ダイビングって楽しいですね。

地上とは違う環境なので、注意しながら楽しんで下さい!

水中は、地上とは環境が大きく異なります。

それは、私たちの周りが空気ではなく、水であることです。

水は熱が伝わりやすく、熱をたくさん奪う性質があります。

また、水中では、水圧が加算されるため、これが私たちの身体に大きな影響を与えるのです。

では、スクーバ・ダイビングを以下の内容で解説していきます。

  • 水中環境の特徴
  • 長時間の水中活動
  • 長時間の水中活動が身体に及ぼす影響

水中環境の特徴

・高圧

水中では、大気圧に加え、水圧がかかってきます。

約10m水深が増すごとに1気圧ずつ増加します。

ですので、水深が10mのところでは、1気圧(大気圧)+1気圧(水圧)=2気圧ということです。

圧力は、私たちの身体を押しつぶす力として作用します。

水の中では、地上よりもスリムな身体になっているのです。

水深が深い所ではものすごく強い圧力が作用し、ドラム缶がぺちゃんこになってしまいます。

・水の性質

水は空気よりも熱伝導率が高いです。

熱伝導率が高いというのは、熱が伝わりやすいとういことです。

熱は、温度の高い方から低い方へ移動します。

海水温が体温よりも低いので、温度は私たちの身体から海水の方へ移動することになります。

また、水は、空気に比べて比熱も高くなります。

比熱は、水1gを1℃上昇させるのに必要な熱量と定義されます。

つまり、水は、空気に比べて温度を上げるのに多くのエネルギーが必要で、熱をたくさん奪うことがでいるということです。

長時間の水中活動

水中を体験するのであれば、スキンダイビング(素潜り)などがあります。

しかし、自分の息が続く時間しか水中にいられません。

長時間、水中で活動するとなればスクーバ・ダイビングです。

スクーバ・ダイビングは、Self  Contained Underwater Breathing Apparatusの頭文字をとってSCUBA(スクーバ)と言います。

自給式水中呼吸装置と訳されます。

これによって酸素が得られますので、ボンベのガスの量にはよりますが、スキンダイビングより長く活動が可能となります。

長時間の水中活動が身体に及ぼす影響

・体温維持

海水温は、水深が深くなるにしたがってゆるやかに低下します。

場所など条件にもよるのでしょうが、200mほどまでは10〜20℃ほど。

水は、熱伝導率と比熱が高いので、私たちの身体から多くの熱が奪われてしまいます。

私たちの身体の深部体温は37℃に保つ必要がります。

深部体温が下がらないよう、エネルギーを使って熱を作り出します。

これは体力の消耗を大きくします。

そんな時に活躍するのが皮下脂肪です。

現代では、何かと邪魔者扱いされる脂肪ですが、水の中では熱の損失を防ぐ働きをしてくれます。

また、スウェットスーツの役割も大きいです。

最近のスウェットスーツは体温を逃さないよういろんな工夫がなされているようです。

・濃縮ガスの血中への溶解

水中で長時間活動するためには、ガスボンベは欠かせません。

このガスは水深に応じた圧がかかるようになっています。

でないと、私たちは呼吸できないからです。

この圧縮ガスが一方で問題を生じさせます。

私たちが吸い込んだ空気は、肺の奥深くにある肺胞で血液との間で、酸素と二酸化炭素の交換をしています。

陸上では、ガスの移動は、ほとんどこの酸素と二酸化炭素のみ。

しかし、圧縮空気の場合、高圧のため窒素が血液中に溶け込んでしまうのです。

このようなことは陸上では生じません。

高濃度の窒素が血液中に溶け込むと、窒素酔いという症状が起きます。

水深が深くなるにつれて、溶け込む窒素の量も増え、急性アルコール中毒に似た症状にもなるそうです。

10m水深が深くなると,ドライマティーニを1杯飲んだのに等しい酩酊状態になると言われています。

海中でこのような状況では、適切な判断を取ることができませんので、大変危険です。

血液中に溶け込んだ窒素は、水面に戻ってくる際にも私たちの身体に影響を及ぼします。

水面に浮上するにつれて、水圧が低くなるからです。

水圧が低くなると、溶け込んでいた窒素が気泡となって血液中から出てくるのです。

これが血管を詰まらせたりする原因となります。

これを減圧症と言い、関節の痛みやしびれ、筋力低下など症状を引き起こします。

これを防ぐためには、時間をかけてゆっくり水面に浮上することが大切です。

窒素による悪影響を改善するために、代わりにヘリウムを使うなど工夫がされています。

ヘリウムは中毒を起こしにくく,濃度が低く粘性も少ないことから呼吸しやすいなどメリットも多いです。

しかし、一方でヘリウムは熱伝導率が高いため、吐いた空気を通じて大量の熱が体外に逃げてしまう欠点があります。

また、水深が深くなると、窒素と同様、酸素においても酸素酔いという症状が引き起こされるそうです。

これらの問題点を最小限にするには、水深と潜水時間を調整することになります。

ですから、初心者は浅い水深と短い潜水時間で、上級になるとこれらが深く・長時間になっていくのです。

まとめ

  • 長時間の水中活動には自給式水中呼吸装置(SCUBA)が必要となる。
  • 水は空気に比べ熱伝導率と比熱が高いので、水中では熱が奪われやすく、体力を消耗しやすい。
  • ボンベの圧縮ガスは、血液中に溶けやすく、酔っ払たような状態にさせ、水中活動中の判断を鈍らせる。
  • 血液中に溶け込んだ窒素は、水面に浮上中に気泡となり血栓をつくりやすくする。
  • レベルに合わせた水深・潜水時間でスクーバ・ダイビングを楽しむことが大切である。

旅行でスクーバ・ダイビングを楽しむ方も多いと思います。

スクーバ・ダイビングを楽しんだ後に、すぐに飛行機で帰る。

これでは、気圧の変化が半端ありません。

注意してください!

飛行機で移動される方は、スクーバ・ダイビング後、余裕のある計画を立てて下さい。

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