老化とともに太りやすくなる身体

健康・運動

若い頃は気にせずに食べても太らなかったのに、30歳過ぎて同じように食べていたらお腹がぽっこりしてきた・・・

なんでなんだろう?

それは、老化に伴い消費できるエネルギー量が減少しているからです!

私たちは、毎日エネルギーを消費しています。

消費しているエネルギーの総量(総エネルギー消費量)は次の3つから構成されています。

総エネルギー消費量の構成要因
  • 基礎代謝量
  • 食事誘発性体熱産生
  • 活動時代謝量

この内、基礎代謝量は総エネルギー消費量の60%程度を占めると言われています。

この基礎代謝量が老化とともに減少します。

そのため、若い時と同じような生活をしていると、脂肪が蓄積してしまうのです!

今回は次の3点について解説します。

今回の解説
  1. 基礎代謝量とはなに?
  2. 基礎代謝量はどうして低下する?
  3. 基礎代謝を維持・向上させるためには?

1.基礎代謝量とはなに?

基礎代謝量は、私たちが生きていくために必要となる最低限のエネルギー消費量のことです。

これは次のような状態で測定をします。

  • 12時間の絶食
  • 横になった状態で安静
  • 目を開けたまま(寝むらない)

このような状態で快適な室温のもと測定されたエネルギー消費量です。

結構大変な測定です。

基礎代謝量の内、エネルギー消費量の割合は、筋肉が約22%、肝臓・脳・心臓・腎臓で約60%を占めています。

筋肉は運動していない時もエネルギーを消費しています。

心臓は、私たちが生きていく上で、止まっては困るものです。

心臓も筋肉でできており、エネルギーを消費して動いています。

脳、肝臓、腎臓も安静時に活発に活動して、身体の細かな調節、消化吸収などでエネルギーを消費しているのです。

2.基礎代謝量はどうして低下する?

下図は、老化に伴う基礎代謝量の変化です。(健康運動指導士養成講習会テキスト)

基礎代謝量の特徴は以下の通り。

基礎代謝量の特徴
  • 女性は12〜14歳でピークとなる。
  • 男性は15〜17歳でピークとなる。
  • 男女ともピーク時以降、老化とともに減少していく。

若い頃は、じっとしても多くのエネルギーを使っています。

なので、食べても太りにくい。

一方、30歳を過ぎると、基礎代謝量の減少が顕著になります。

昔ほどエネルギーが使えないのに、摂取エネルギーは変わらない。

これでは太りますよね・・・

基礎代謝量は、総エネルギー消費量の60%も占めます。

その内、筋肉の占める割合が大きいのです。

しかし、筋肉は、老化とともに減少することが知られています。

サルコペニア(加齢性筋減弱症)です。

30歳代頃から筋肉が減少し始めます。

原因として、加齢や不活動が挙げられますが、よくわかっていないことも多いようです。

筋肉量の減少が基礎代謝量の低下の大きな原因となる訳です。

3.基礎代謝を維持・向上させるためには

減少していく基礎代謝量。

なんとかならないものでしょうか?

筋肉量の低下が基礎代謝量の減少の要因となります。

ですので、筋肉量を維持・向上させることができれば良いことになります。

それには、やはり「筋トレ」です。

筋トレは、筋肉量の維持・向上にはもってこいですね。

ウエイトなどを用いた本格的な運動ができるようでしたら実践してみて下さい。

特別な用具がなくても、自体重を用いた筋トレでも十分です。

腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットなどできることは多いです。

合わせて、食事にも注意を払いたいですね。

特に、高齢者の方は、以下のような負のスパイラルに陥りやすいです。

食事の摂取量の低下 → タンパク質摂取の低下 → 筋肉量の低下

筋肉の細胞も、日々、壊され、作られています。

作るほうが滞れば筋肉はどんどん少なくなってしまいます。

筋肉を作るには、筋トレの刺激とその材料となるタンパク質がないとダメです。

ですから、タンパク質も積極的に取るようにしましょう。

まとめ

  • 総エネルギー消費量は、基礎代謝量、食事誘発性体熱産生、活動時代謝量から構成されている。
  • この内、基礎代謝量は総エネルギー消費量の60%程度を占める。
  • 基礎代謝量は、老化で減少し、その主要因は筋肉量の減少である。
  • 基礎代謝量の低下を防ぐには、筋肉量を維持・向上させる必要がある。

さあ、筋トレを始めましょう!

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