安静時心拍数でコンディショニングのチェック

健康・運動

なんか今日調子悪いから、ジョギングはやめておこうかな・・・

安静時心拍数って測ってる?

えっ、それで何かわかるんですか?

そうなんだよ。

安静時の心拍数からいろんなことがわかるんだよ。

今回は、安静時心拍数について解説します!

心拍数とは?

心臓は、血液を全身に送るポンプの役目を果たしています。

心臓が収縮することで、心臓内に貯められた血液が押し出され、頭の先から足の指先まで隅々血液が行き渡ることができるのです。

心拍数は、その心臓が1分間に何回拍動したかを表しています。

運動などを実施すると、筋肉で栄養や酸素が必要となるため、その需要に見合うように多くの血液を送らなければなりません。

そのために、心拍数は増加します。

安静時であっても、筋肉などの組織では栄養や酸素を必要としているので、心拍数はゼロになることはありません。

別のところでも心拍数を解説していますので、そちらも参照してください。

安静時の心拍数はどのくらい?

一般人では、70〜80拍/分ぐらいだと言われています。

アスリートでは、一般人とは異なっていることが多いようです。

特に、長距離系アスリートでは、安静時心拍数が少ないことが知られています。

陸上や水泳の長距離、サッカー、バスケットボール選手などもこの傾向があります。

長距離系アスリートの安静時心拍数は、60拍/分未満で、30拍/分なんていう値も報告されています。

30拍/分というと、心臓が1拍ドクっと言ってから次にドクっと言うまで2秒間の間があるということになります。

心臓が止まっているんじゃないかと心配になってしまうくらいの間隔です。

スポーツ心臓

一般的に、安静時心拍数が60拍/分未満をスポーツ心臓と言います。

心臓は4つの部屋に分かれていて、上の2つを心房、下の2つを心室と言います。

長距離系のスポーツ心臓は、左側の心室が一般人のものと異なり、部屋が広くなっていると言われています(左心室拡張)。

この点は超音波の画像で確認されているようです。

左心室が拡張すると、心臓の1拍の拍動で送り出される血液量(1回拍出量)を多くすることができます。

安静時は、体格が同じであれば、1分間で全身で必要とされる血液量(心拍出量)は一般人もアスリートも変わりません。

心拍出量は、おおよそ5L/分ぐらいです。

心拍出量は、1回拍出量と心拍数の積で決定されます。

アスリートは、1回拍出量が多いので、少ない心拍数で同じ心拍出量を確保できるという訳です。

一般人は、その逆で、1回拍出量が少ないため、心拍数でカバーしているのです。

長距離系とは異なり、砲丸やハンマー投げやのような瞬発系の競技選手に特有のスポーツ心臓というのもあります。

長距離系とは違った心臓の形態を特徴としますが、この点については別の機会に。

体調で変わる安静時心拍数

安静時の心拍数はいつも一定ではありません。

普段よりも体温が高いと、つまり発熱していると心拍数が増加します。

また、ストレスや疲労が蓄積して、慢性的に交感神経の活動が高い状態でも安静時の心拍数が増加します。

これを利用して、普段のコンディショニングのチェックとして安静時心拍数は活用できます。

毎朝、起床時、トイレ後に体重とともに計測することをオススメします。

心拍計などを利用してもよいですが、安静時であれば触診法で十分です。

手首の親指側にある撓骨動脈の脈を指で触れて数えるものです。

椅子などに座り、安静状態を保ちましょう。

時計で1分間計測し、その時の脈拍数を計測して、安静時の心拍数とします。

まとめ
  • 安静時心拍数は、一般人では70〜80拍/分、長距離系アスリートでは60拍/分未満になる。
  • 一般的に、安静時心拍数が60拍/分未満をスポーツ心臓と言う。
  • 長距離系のスポーツ心臓は、左側の心室が拡張している(左心室拡張)。
  • 長距離系のスポーツ心臓は、1回拍出量が多いので、少ない心拍数で同じ心拍出量を確保できる。
  • 発熱、ストレスや疲労が蓄積で、安静時心拍数が増加する。
  • コンディショニングのチェックとして安静時心拍数は活用できる。

安静時の心拍数は触診法で簡単に計測できます。普段のコンディショニングのチェックとして活用してください!

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