運動中の心拍数を計測してトレーニングを効果的に!

健康・運動

ジョギング、結構きついですね。

目標心拍数になるようにスピードを調整した?

えっ、そんなことするんですか?

そうなんだよ。

なんでもいいから運動すればいいってものではないんだよ。

今日は、運動中の心拍数の計測について解説します。

目的とする運動強度

目的としてトレーニング効果を得るためには、運動の強さ(運動強度)が大切です。

何でもいいから運動すれば、効果が出るものではありません。

トレーニングには、特異性という原理があります。

やったトレーニングに見合った効果が得られるというものです。

詳しくは、《「トレーニングの原理」ってなんだ!?》をご覧下さい。

有酸素運動の場合、最大酸素摂取量を基準にして運動強度が表されます。

健康づくりを目的とする場合は、最大酸素摂取量の50〜60%の運動強度を選択します。

この強度では、以下のメリットがあります。

 ・運動による脂肪燃焼効率が高い

 ・30分以上の運動が続けられる

 ・身体に負担が少ない

 ・運動の継続で生活習慣病の改善効果が確認されている

運動強度の設定

運動強度を設定するためには、最大酸素摂取量を計測しなければなりません。

しかし、最大酸素摂取量は簡単に計測できません。

その理由は、酸素を計測できる高価な機器、専門知識を持った人、運動負荷装置などが必要になるからです。

そこで利用したいのがカルボーネン法です。

これを用いることで、最大酸素摂取量の50〜60%に相当する心拍数を計算することができます。

これが運動中の目標心拍数になります。

詳しくは、《目的で変わる有酸素運動の強度設定》をご覧下さい。

運動中の運動強度

実際に運動した際に、目標心拍数になっているのか確認が必要になってきます。

現在は、比較的お手頃な価格の心拍計が売られています。

時計と一体で、手首で心拍数(実際には、脈拍数)を計測します。

心拍計を使えれば、運動中はそれをチェックして、目標心拍数になるように、例えばジョギングのスピードを調整します。

そのような特別な機器を購入しなくても心拍数を推定する方法があります。

手首の脈を計測する触診法を利用するのです。

触診法のやり方は、《脈拍数の測り方》をご覧下さい。

触診法による運動中の心拍数の計測

ウォーキング程度であれば、歩きながら手首の脈を計測することが可能です。

ジョギングになると、走りながらの計測は難しいので、一度立ち止まって計測します。

立ち止まってから、素早く手首の脈を見つけ、計測して下さい。

大切なのは「素早く」という点で、そうしないと回復して脈が遅くなってしまいます。

計測時間は10秒で、計測した値を6倍して心拍数とします。

心拍計と触診法のデータの乖離

実際にジョギングに触診法で計測してみました(下図)。

10秒間で23個の脈を確認できたので、138拍/分ということになります。

しかし、ジョギング中の心拍計のデータは、153拍/分でした。

15拍/分ほど実際のデータと触診法では乖離していました。

これは、立ち止まることによる「回復」の影響です。

ですので、ある程度体力のある人は心拍の回復が早いので、触診法の値に+10〜20拍/分する必要があります。

一方、体力のない人は心拍の回復が遅いので、触診法の値に+5拍/分程度か、そのままの値でも乖離はほとんどないと思います。

まとめ
  • 目的にあった運動強度で実施することが大切である。
  • 有酸素運動は、最大酸素摂取量を基準として運動強度を設定するが、カルボーネン法で簡易的に目標心拍数を求める。
  • 運動中の心拍数を計測し、目標心拍数になるように調整する。
  • 触診法の場合は運動しながらの計測は難しいので、一度立ち止り、素早く手首の脈を見つけて計測する。
  • ある程度体力のある人は触診法の値に+10〜20拍/分、体力のない人は触診法の値に+5拍/分などして補正する。

立ち止まってすぐに脈を計測するのは、時計をみて10秒間を測ったり、脈の数を数えたりと、なかなか大変です。

ウォーキングなどのゆっくりとした運動で、脈を取る方法に慣れてから試してみて下さい。

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