健康づくり運動で大切なことは、長く続けることです。
しかし、運動を継続していく中で、体調が思わしくないことも出てきます。
私たちの身体は日々変化しています。
また、筋肉や関節に違和感や痛みを覚えることも出てくるでしょう。
そんな時、どうすれば良いのでしょうか?
不調や痛みがあっても「頑張って」運動をすべきでしょうか?
いえ、無理してはいけません。
健康づくりのための運動であれば、無理は禁物なのです。
無理をすることで、さらに体調や筋肉や関節の調子が悪化することの方がリスクが高いのです。
運動継続を妨げる要因としては以下のようなものが挙げられます。
いずれも、運動ができない状況が長く続くことが要因になっています。
せっかく習慣化しても、長期的な中断があると、再度、元の状況に戻すのは大変なんですね。
ですから、体調不良や筋肉・関節の状況が悪化しないように、早めにケアすることが大切になります。
ケアといっても、身体を休める、ストレッチなどをする程度で状況が回復するはずです。
ですから、不調があれば、その日の運動は無理せずに中止して下さい。
今回は、体調や筋肉・関節の状況の変化について、以下の内容で解説します。
- 日々変化する身体の状態
- 筋肉、関節に違和感や痛み
- 体調管理や筋・関節の状況のチェック
日々変化する身体の状態
私たちの身体の状態は、日々変化しています。
毎日、同じような生活していてもです。
体調に影響する要因としては、次のものが考えられます。
・睡眠時間
・天気・季節変動(気温、気圧、湿度)
・体内時計
・ストレス など
ですから、すごく体調の良い時もあれば、どうしようもなく悪い時もあります。
自律神経と体調
このような体調の変化には自律神経が関わっていると考えられます。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
交感神経は仕事や運動など頑張っている時に、副交感神経はリラックスして休んでいる時に優位に働いています。
健康的な状態では、この2つの神経のバランスが保たれていることが大切です。
体調不良は、このバランスが崩れることで生じます。
ですから、体調不良の時に、無理に運動をすると思わぬトラブルになることもあるのです。
運動では、心臓の動き、血圧、発汗、エネルギーの利用の調節など、自律神経は多岐にわたって関連しています。
ですので、自律神経のバランスが崩れた状況では、これらの調節もうまくできない可能性があります。
睡眠時間、気温・気圧・湿度など、いろな要因で自律神経のバランスが崩れるきっかけとなります。
特に、過度なストレス時には注意して下さい。
運動はストレスを発散させてくれます。
しかし、過度のストレスの場合は自律神経系の働きもかなり不安定になっていることが予想されます。
そんな場合は、無理をせずに休み、ゆっくり過ごすことでストレスの軽減に努めましょう。
ただ、場合によっては、散歩ぐらいの、ごく軽い運動に変更するのでも良いかもしれません。
いずれにしても、目的は「健康づくり」なので、無理は禁物です。
筋肉、関節に違和感や痛み
運動を継続していると、筋肉や関節に違和感や痛みを感じることも出てきます。
毎日、ストレッチなどのケアをしていても起こり得ます。
ウォーキングやジョギングのような軽運動でも、下肢にはかなりの衝撃が加わります。
ウォーキングでは、体重に相当する負荷が地面から足・膝・股関節に伝わってきます。
さらに、ジョギングなどでは、体重の3〜4倍もの負荷になるそうです。
足を地面に着く度にこの衝撃が加わります。
例えば、6メッツのランニング(6.4km/h)を30分行ったことを考えます。
ストライドが1mとすると、3200回着地することになります。
こう考えると、筋肉や関節に相当な負担がかかっていることもイメージできるのではないでしょうか?
ですから、日々のストレッチは大切です。
そして、ケアしていても違和感や痛みが出ることはあります。
そんな場合は、無理せず、散歩程度の運動に強度を落とすか、休みを入れて下さい。
休みを取っているのに、痛みや違和感が無くならない場合はお医者さんに診てもらいましょう。
個人差
痛みや違和感は人によって出やすい人もいます。
この違いは、歩き方・走り方、アライメント(骨の形・並び方)、身体のバランス、筋肉量、体重、など多くの要因が考えられます。
このような状況で、自分ではそのつもりはなくても、下肢の一部分に過度の負担を掛けてしまっていることもあるのです。
体調管理や筋・関節の状況のチェック
体調管理
日々の体調はチェックしておきたいですね。
簡単なチェック法は、毎朝の体重と心拍数の計測です。
実施方法は簡単です。
1)起床後、トイレに行った後に体重を計測します。
2)心拍計を装着して椅子に座って5分程安静にします。
3)5分後の心拍計の値を読み取る。
なお、心拍計の無い方は、3)の際に手首の脈を計測します。
手首の内側・親指側で脈が振れるところを反対の手の人指指・中指・薬指で触れ、1分間での脈の数を計測して下さい。
毎日、計測することで、体調の変動がわかります。
体調の悪い時は、心拍数が上昇したり、体重が減少したりと変化してきます。
筋・関節の状況のチェック
筋肉、関節については、体重・心拍数を計測後、軽く身体を動かして、痛みや違和感などをチェックしましょう。
身体の関節を伸展・屈曲・回転させ、また筋肉の場合には軽く押しながら、痛みや違和感の有無を確認してみて下さい。
まとめ
- 日々、体調や筋肉・関節の状況は変化する。
- 体調が思わしくない、筋肉・関節に違和感や痛みがある場合は、運動を中止するか、軽い散歩程度に変更する。
- 無理をすることで状況が悪化し、快復までに時間がかかることで、運動の習慣化が失われるリスクがある。
- 毎日、体調管理や筋肉・関節の状況をチェックすることが大切である。
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