24時間やっているスポーツクラブをよく見かけるようになりました。
仕事のスタイルも多様化して、運動できる・運動したい時間帯も多様化しているのでしょうか?
運動することが身体に良い影響をもたらすことは理解できます。
でも、運動はやるタイミングや時間帯で効果は違うのでしょうか?
食後すぐの激しい運動は避ける
やはり避けたいのが、食事の直後の激しい運動です。
運動は、交感神経活動を活発にし、副交感神経活動を抑制します。
副交感神経活動は胃の働きを盛んにしますが、逆に、交感神経活動は胃の働きを抑制します。
また、交感神経は、運動している筋肉に血液を優先的に配分し、胃腸消化器系への血液量を減少させる働きをします。
このように、運動することで交感神経活動が活発になると、胃腸消化器系の活動と血液量が低下して、食物の消化が円滑に進まなくなってしまいます。
また、胃にたくさんの内容物がある状態では、運動でそれらがかき回され、気分が悪くなったりします。
食後の激しい運動は避けたいですね。
時間帯による効果の差
運動を実践する人の多くは、この脂肪を減らそうということを目標にしている方が多いと思います。
わたしも、オジさんと言われる年齢になって、脂肪がベルトの上に盛り上がってきたことを意識したのをきっかけに、真面目に運動をしようと思い立ちました。
その脂肪が、運動する時間帯で燃焼される量が違うというのです。
朝食前と朝食後を比較した実験で、朝食前に運動を行った方で脂肪がより多く燃焼されたそうです。
朝食前は、夕食からの絶食状態で糖が利用できないために、脂肪がより使われるからだそうです。
ただ、デメリットもあるようで、長時間の空腹後の運動は、血液中の遊離脂肪酸の急激な上昇を引き起こし、これが心臓へ過度の負担となり、心不全のリスクを増大させるようです。
中高齢者は、ちょっとリスクが高いですね。
ただ、午後ではダメかというとそうでもないようです。
夕方の運動では、アドレナリンなどの脂肪を分解するホルモンの分泌が高まり、脂肪がよく燃焼されるとのことです。
この脂肪燃焼の話は、「時間栄養学入門」(柴田重信著、講談社)に詳しく書かれています。ご一読ください。
睡眠との関係
運動は、交感神経活動を活発にします。
またまた登場の交感神経は睡眠にも影響を与えます。
睡眠時は副交感神経活動が優位になるので、睡眠前に交感神経が高まった状態だとなかなか寝付けなくなるので避けたいですね。
運動によって、身体をある程度疲労させておくことは睡眠にプラスに作用しますが、寝る前の運動はオススメできません。
ただでさえ、老化で睡眠の質が低下するとも言われているので、中高齢者は運動を実施する時間帯を気を付けたいものです。
運動をすることは大切で、まずはとにかく始めること、続けることを優先した方が良いでしょう。
運動が続けられるようになったら、次は、やる時間帯に注意を向けるようにしてみはいかがですか?
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