リンパ液の流れを理解する

「リンパを流す」、「リンパマッサージ」、「リンパケア」・・・など。

「リンパ」という言葉を目にする機会が多いですね。

むくみで悩んでいる方はなおさらよく聞く言葉です。

でも、リンパ液が流れていることは知っているんだけど、詳しくはよく知らない・・・

そんな方は多いのではないでしょうか?

今回は、リンパ液の流れについて解説します。

リンパ液の流れ

血液は、血管を通って次の2つの循環ルートで身体を巡っています。

血液の流れ

 ①肺循環:心臓→肺→心臓

 ②体循環:心臓→全身→心臓

「循環」とは、ぐるっと回って元に戻って来るということですよね。

「循環バス」なんていうのもあります。

血液が循環できるのは、心臓がポンプによって流れを生み出しているからです。

リンパ液はどうでしょうか?

リンパ液は、リンパ管の中を流れています。

このリンパ管は、血液のように循環しておらず、次のような一方通行のルートとなっています。

リンパ液の流れ

毛細リンパ管→集合リンパ管→主管リンパ管→胸管・リンパ本幹→静脈

細い管から徐々に太いリンパ管になり、静脈に注いでいるのです。

リンパ管には、逆流しないように弁が付いていて、必ず一方向に流れるようになっています。

これは、山に降った雨が少しずつ集まり、小川になり、そして大河になって大海に注ぐのと同じです。

ただ、流れる原動力が、リンパ液にはないのです。

心臓のような能動的に、そして強い流れを作るものがありません。

リンパ液を流す方法

リンパ液には、血液の流れをつくる心臓の代わりになるものがありません。

ですから、リンパ液の流れはゆっくりになります。

ゆっくりでも流れればよいのですが、流れが悪くなったり、滞ることもあります。

これがむくみの原因となります。

ですから、リンパ液を積極的に流すことも大切になってきます。

ではどうすれば流れをよくできるのでしょうか?

それには運動とマッサージがあります。

運動

運動によって筋肉が動くことが、心臓と同じような働きをすることが知られています。

これは、筋肉のポンプ作用といいます。

動く時、筋肉は真ん中あたりが膨らみますよね?

力こぶを思い出して下さい。

このように筋肉の膨らみがリンパ管を押す力となるのです。

この力でリンパ液が押し出されて、静脈に向かって流れていきます。

リンパ管には弁があるので、静脈とは逆方向には流れないようになっています。

運動不足ですと、リンパ液の流れが滞り、むくみが生じやすくなります。

積極的に身体を動かすように心がけましょう。

また、長時間にわたり同じ姿勢でいる場合も、リンパ液の流れが滞り、むくみが生じやすくなります。

例えば、ずっと立っているとふくらはぎがむくんできますね。

そんな時は、足踏み、歩行、屈伸など、下肢の筋肉を動かしてみましょう。

むくみが解消しますよ!

マッサージ

マッサージは、身体の表面から力を加えて、リンパ液の流れをつくります。

リンパ液の流れには方向があります。

その流れの向きに力の方向を合わせることが大切になります。

流れの反対方向に力を加えても有効な流れにはなりません。

リンパ液の流れの向きは複雑です。

ですから、マッサージをする場合は専門的な知識が必要です。

むくみのひどい方は、国家資格の「あん摩マッサージ師」の資格を持った方に施術してもうらことをおすすめします。

まとめ

  • リンパ液は、毛細リンパ管から静脈までの一方向に流れていく。
  • リンパ液の流れは弱く、ゆっくりであるため、流れが滞りやすい。
  • リンパ液が滞るとむくみの原因にもなる。
  • リンパ液を積極的に流す方法としては、運動とマッサージがある。

<参考資料>

  • http://www.lymphangioma.net/doc1_1.html

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