ちょっと運動始めたいけど、ジョギングでいのかな?
ジョギングは、簡単に始められる運動ですが・・・
簡単に始めないで下さい!
ジョギングは、強度の高い運動になります。
「運動を始めようかな」と思っている人の多くの人には、強度が高すぎます。
ジョギングをしていはいけないチェックリスト。
- □ 半年以上運動していない
- □ BMIが25以上
- □ 膝や腰が痛い
一つでもチェックが入る人はジョギングは控えましょう。
チェックの入った人はウォーキングをオススメします。
また、2番目、3番目にチェックが入った人には、水中運動をオススメします。
では、チェックリストの解説と、ジョギングの運動強度と実施方法について解説します。
チェックリストにチェックがなく、ジョギングを始めたい人は実施方法を参考にしてください。
チェックリストの解説
半年以上運動していない
こういう人は、体力が低下しています。
少しやってなかったけど、大丈夫。
これは、昔、部活で運動をバリバリやっていたという人が陥りやすい勘違いです。
体力が低下していますから、ジョギングでは運動強度が高すぎになります。
無理に高い強度で運動をすると、心臓に過剰な負担をかけることになります。
不整脈など、心臓の不調を引き起こす原因にもなります。
また、血圧が過度に上昇してしまいます。
このような状況では、運動は継続できないばかりか、運動で危険な状況になってしまいます。
BMIが25以上
まずは、BMIを計算してみましょう。
携帯の電卓で簡単に計算できます。
式は以下の通り。
ここで、身長はメートルで計算するのがポイントです。
例)170cm→1.7mで計算
この値が、BMIと呼ばれ、体格を評価する指標です。
日本では、BMI値が25以上で肥満と評価されています。
ですので、25を超えている人は、生活習慣病あるいはその予備軍が疑われる訳です。
このような人は、まずは軽い運動から始めるのが大切です。
BMIを使用する際の注意点は、スポーツをやっていて、特に筋肉質の人は値が高くなってしまいます。
ですので、こういう人が値が高いことは肥満ではありません。
膝や腰が痛い
現状で、膝や腰に痛みがある人はジョギングは止めましょう。
ジョギングとウォーキングでは下肢にかかる負担が違います。
着地時に足・膝・股関節にかかる負担は、以下の通り。
- ウォーキング →体重の約1.5倍
- ジョギング →体重の約3倍
(健康運動指導士養成講習会テキスト)
ジョギングで悪化してしまう恐れがあります。
ですので、現状の痛みを改善するように努めて下さい。
改善してきたら、まず、ウォーキングから慣して、痛みの状況を確認しましょう。
これらが問題なく、他にチェックがない場合は、ジョギングをやってみましょう。
痛みは、運動の継続を妨げる要因です。
無理しないようにしましょう。
ジョギングの運動強度と実施方法
ジョギングとランニングという言葉があります。
どうやら、明確な定義はないようです。
ジョギングは、「ゆっくりした速度で、楽な速さで走ること」(健康運動指導士養成講習会テキスト)のようです。
ウォーキングの次の段階としてふさわしいですね。
運動強度
ジョギングの運動強度ですが、以下の通りです。
あわせて、ランニングも記載しています。
ジョギング | 7.0メッツ |
ランニング(8.0km/h) | 8.0メッツ |
ランニング(10.8km/h) | 11.0メッツ |
ランニング(14.5km/h) | 15.0メッツ |
メッツとは簡単に言うと、
- 椅子に座って安静にしている状態を基準の1.0メッツとする
- 様々な活動が安静時の何倍のエネルギーを消費するのかを表す
運動強度を表す指標として、スポーツの分野ではよく用いられています。
ジョギングの7.0メッツということは、安静時の7倍のエネルギーを消費する運動ということです。
この運動は、そこそこ体力がないと健康づくりのための運動にはなりません。
ちなみに、メッツからジョギングで消費できるエネルギー量も計算できます。
計算の注意点は、時間です。
これは、分ではなく時間で、30分なら0.5時間となります。
例えば、60kgの人がジョギングを30分した場合
エネルギー消費量=7.0✕0.5✕60=210kcal
便利ですね。
実施方法
・姿勢
背筋を伸ばして胸を張って、視線は遠くに置きましょう。
姿勢がよくないと腕振りやストライドが伸びません。
・フォーム
足の着地は足の裏全体を地面に着けるようにしましょう。
肩は力を抜いて、腕振りをするようにしましょう。
ウォーキングと違い、ジョギングの場合はあまり意識しなくても大丈夫です。
ストライドは、各自が走りやすいものでよいです。
ストライドを狭めて走ったり、広くして走ったりして、どれがしっくりくるか試してみるとよいでしょう。
・運動強度
「ややきつい」と感じる程度で、息がはずむスピードが目安です。
ジョギングのスピードやストライドで調整してみて下さい。
ついつい頑張りすぎてしまいますので注意して下さい。
腕時計などで心拍数が計測できるものを持っている人は以下の表を参考にして下さい。
これは、カルボーネン法という方法で計算したものです。
運動強度は最大酸素摂取量の60%に設定してあります。
いわゆる、健康づくりでよく使われる運動強度です。
まず、安静時の心拍数を計測して下さい。
椅子に座って、5分くらい安静にしてから、腕時計などの装置で数値を読み取ります。
それが安静時心拍数になります。
縦軸に自分の年齢、横軸に自分の安静時心拍数を当てはめて、表の数値を読み取ります。
50歳で安静時心拍数が毎分70拍の場合は、130拍/分です。
この心拍数になるように、ジョギングのスピードなどを調整して下さい。
年齢や安静時心拍数の数値の間にある場合は、前後の値からおおよその数値を読み取って下さい。
大きなブレはありません。
まとめ
- 半年以上運動していない、BMIが25以上、あるいは膝や腰が痛い人はジョギングをしてはいけない。
- ジョギングは、ウォーキングと比べて運動強度が高く、心臓・血管系に過大な負担をかける。
- ジョギングは、着地時の衝撃が大きく下肢への負担も大きい。
- 実施する場合は、運動強度に注意し、無理し過ぎないことが大切である。
ジョギングなら簡単にできそう。
そう思っている方も多いと思います。
運動してこなかった人には、注意が必要な運動になります。
まずは、軽めな運動から始めることが大切です。
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