心拍計って使うメリットありますか?
はい!運動中に心拍数を測るのは大変ですが、心拍計があれば可能です。
トレーニングで効果を出すためには、目的にあった運動を実践することが大切です。
特に、運動強度をしっかりコントロールしたいですね。
そんな際に役立つのが心拍計です。
今回は、以下の内容で心拍計について解説します。
- 心拍数
- 運動強度の設定と心拍数
- 心拍計
- データの活用
心拍数
心拍数は、心臓が1分間に動いた数です。
安静時には、一般人で70〜80拍/分程度で、最高値は最高心拍数と言い、20歳の人で200拍/分程度です。
心拍数は、運動すると増加し、その程度は運動強度に依存します。
また、運動後は、安静状態に向かって心拍数も減少していきます。
ですから、心拍数を記録できれば運動強度や回復の程度を知ることができるという訳です。
ただ、心拍数は、緊張していたり、疲れが溜まっているなどの状況に影響されるので注意しましょう。
運動強度の設定と心拍数
・目的にあった運動実践
「脂肪を減らしたい」、「持久力をつけたい」など運動を始める目的があると思います。
運動はその目的に応じたトレーニングをしないと効果が出ません。
特に、運動強度は大切です。
目的の運動強度を心拍数として求められるのがカルボーネン法です。
簡単な計算で、目的を達成するための心拍数が得られます。
詳細は、以下のブログを参照下さい。
・運動強度をモニターしながらトレーニングできる
目標心拍数が決まったら、その値に達するように運動を調整していきます。
ジョギングであればスピードです。
目標心拍数になるようにスピードを上げ下げします。
心拍数は、手首の脈を数えることでも測ることができます。
特別な器具を使わず手軽というメリットもありますが、運動中ではデメリットもあります。
運動中、手首から脈を数えることは困難なので立ち止まって計測することになります。
立ち止まって、手首で脈を確認して、時計をみて時間をみながら計測する。
なかなか大変ですし、数えている間は運動していませんから、時間が経過すると脈がゆっくりになってしまいます。
このため、運動中の心拍数が正確にはわからないのです。
ですので、心拍計があると便利です。
心拍計
・心拍計の種類
最近では、Polar、Apple、Germin、SEIKO・・・いろんなところから心拍計が販売されています。
また、各メーカーから様々な機種も出て、高機能で高価なものから、機能を絞り安価なものまで様々です。
・心拍計のタイプ
胸部にセンサを付けて腕時計にデータを送信するタイプ(胸部センサタイプ)と腕時計のみのタイプ(腕時計タイプ)があります。
最近では、腕時計のみのタイプが増えてきました。
この2つのタイプは、心拍数を計測している方法が異なります。
胸部センサタイプは、胸部センサで心臓の電気的な現象である心電図を直接記録して、それを心拍数にしています。
一方、腕時計タイプは、手首の血管の光の透過度を計測しています。
心臓からギュッと収縮して血液が出されると、血流量が増えます。
血管に光を当てると、血液量が増えた時とそうでない時で透過が異なります。この光の変化量を心拍数にしているのです。
・胸部センサタイプと腕時計タイプ
胸部センサタイプ
心電図を計測しているので直接的な心臓の活動を記録しています。
R-R間隔も記録できるのがこのタイプのメリットの一つだと言えます。
これは、R-R間隔を用いた自律神経の解析ができるからです。
R-R間隔を用いた自律神経の解析については、別の機会に。
腕時計タイプでも自律神経の解析はできますが、精度の点ではR-R間隔を用いた方が良いと思います。
ただ、胸部にセンサを固定するため、胸が締め付けられて苦しいなどデメリットもあります。
胸部タイプはセンサが胸部から浮くもとあり、データがうまくとれないこともあります。
腕時計タイプ
腕時計タイプは、他にセンサを付けることがなく手軽です。
手首の血管のデータを計測してますので、手首と腕時計に空間できないようにある程度きつめに装着する必要があります。
個人的な経験としては、以前に腕時計タイプで計測した際、「あれっ?」と思うようなデータがしばしば出ました。
少し前の機種だったこと、あと手首とのフィットが良くなかったのかもしれません。
また、最近の腕時計タイプのものは、技術的な進歩で読み飛ばしなどがかなり少なくなっているのでしょうが・・・。
データの活用
ここでは、私が用いているPolar社の心拍計を例に話します。
・Polar Flowへのデータの同期
Polarの心拍計は、Polar Flowというソフトで心拍計のデータを取り込むことができます。
データを取り込むためにはPolar Syncと腕時計とパソコンをつなげる付属のケーブルが必要となります。
Polar Flowはカレンダー画面で、トレーニング日がわかるようになっています。(下の写真)
トレーニングしたところを選択すれば、その日の運動したコースの距離、アップダウン、心拍数、などを見ることができます。(下の写真)
GPSによる位置情報から地図上に運動したコースを表示することもできます。
・Polar Flowからデータ出力
Polar Flowからデータ出力もできます。
形式は、TCX、CSV、GPXファイルです。
CSVファイルは、そのままエクセルで読み込むことができます。
また、CSVファイルは、自律神経を算出するソフトにもそのまま活用できるのが便利です。
・トレーニング効果
心拍数を継続的に記録していると、データに変化が現れます。
同じスピードでジョギングしている場合は、心拍数が低下してきます。
心拍数を一定にしていた場合は、スピードが増加しています。
心拍数は、同じ運動強度であっても毎回全く同じ値を取るとは限りません。
前日よりも低下したり、増加したり、変動すると思います。
その変動は無視をして下さい。
安定して、トレーニング開始時より心拍数が低下、あるいはジョギングスピード増加してきたらそれはトレーニング効果が現れた証拠です。
このように、心拍数を記録することで、効果を確認できるのです。
もし、このような変化が現れてこなかったら、トレーニングの強度が適切でなかったと考えらます。
・体調
心拍数は、同じ強度で運動しているのに毎日同じではありません。
その理由の一つに体調があります。
疲れが取れずに体調が悪い場合は、交感神経活動の高い状態が続いています。
交感神経活動は、心拍数を増加させますので、普段よりも心拍数が増加することになります。
一方、心拍数が低い時は、体調が良い状態だと言えます。
このように、運動中の心拍数から、日々の体調をチェックすることもできるのです。
まとめ
- 目的に応じたトレーニングを実施するためには心拍数をモニターすることが必要である。
- 心拍計には、胸部センサタイプと腕時計タイプがある。
- 心拍計のタイプによって、心拍数を計測する方法が異なる。
- 心拍計を用いることで、日々のトレーニング状況(トレーニング時間、走行距離、運動中の心拍数など)を専用ソフトなどで管理できる。
- トレーニング時の心拍数の変化から、トレーニング効果や体調のチェックができる。
心拍計も種類が豊富です。
手頃なものもありますので、まずは使ってみはいかがでしょうか?
パソコンだけでなく、携帯と連携してデータを管理もでき、便利です。
このような機器を利用して、効率的にトレーニングをしたいですね!
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