太りにくい身体ってなんですか?
エネルギーをたくさん使える身体という考え方ができます。
きつい運動をするってことですか?
そうではないんです。
今回は、太りにくい身体について考えてみたいと思います。
太りにくい身体
有酸素運動のトレーニングを続けていると、最大酸素摂取量が増えます。
健康づくりの運動では、最大酸素摂取量の50%程度の運動強度で実施します。
トレーニングによって最大酸素摂取量が増えると、その50%の運動強度の運動条件が変わります。
たとえば、ジョギングだと、スピードが速くなります。
つまり、同じ運動強度でも速いスピードで運動できるようになっているのです。
エネルギー消費量は、スピードと時間で決まりますので、同じ時間でも、以前より多くのエネルギーを消費できるようになるのです。
エネルギー消費量が多くなれば、その分、脂肪の使用量も増える。
同じ運動強度で運動していても、脂肪を使う量が増えるのです。
脂肪が多く使えるから、太りにくい身体という訳です。
実際には、食べることによる摂取エネルギーも考えてないといけませんが。
体力の無い時は、エネルギー消費量は多くありません。
しかし、少しずつ、脂肪を使える量が増えていき、エネルギーを消費できる身体を手に入れることができます。
最初は効果が少ないので要注意ですね。
モチベーションをしっかり保って、頑張りましょう!
最大酸素摂取量
有酸素運動は、主に酸素を使って運動するためのエネルギーをつくります。
ですので、酸素をどれだけ取り込めるのかは重要になります。
酸素を取り込める上限を最大酸素摂取量と言い、有酸素的な能力を表す指標です。
スポーツ科学の分野では超有名人です。
マラソン選手などでは、この値が高く、オリンピックレベルですと80ml/kg/分といった高い値を示します。
一般人は、運動レベルや性別にもよりますが、40ml/kg/分程度です。
最大酸素摂取量は健康とも関連が深く、この値が低いと生活習慣病のリスクが上がります。
一般人も無関心ではいられない数値です。
エネルギー消費量
酸素摂取量は、エネルギー消費量と密接な関係があります。
酸素を1リットル摂取した場合、エネルギーが5kcal消費されたことと等価になります。
運動中の酸素摂取量がわかれば、運動で消費されたエネルギー量がわかるということです。
ですので、例えば、最大酸素摂取量の50%の運動であれば、30分運動すればその時のエネルギー消費量がわかるということです。
ただ、実際には、運動中の酸素摂取量は測定するのが困難です。
ですので、いろんな推定法が考えられています。
運動の継続と身体の変化
有酸素運動を継続すると、酸素を以前より取り込みやすい身体になります。
肺や筋肉で酸素の受け渡しをする毛細血管の数が増えるます。
血液の中では、酸素はヘモグロビンと結合して運搬されますが、そのヘモグロビンの数もトレーニングで増えます。
全身をめぐる血液量も増え、効率よく酸素が全身の筋肉に運搬されるようになるのです。
トレーニングによるこのような変化で、最大酸素摂取量が増加します。
健康づくりの運動
有酸素運動の場合、運動強度は最大酸素摂取量を基準に設定します。
健康づくりのための運動では、脂肪を燃やすことを目標にしています。
脂肪は、有酸素運動で使われるのですが、高い運動強度では炭水化物が優先的に使われ、脂肪の使用効率は減ってしまいます。
運動強度が低い程、使用効率は上がりますが、全体としてエネルギー消費量が少なくなります。
低い運動強度では、脂肪の使用量が少なくなってしまいます。
これらの兼ね合いから、最大酸素摂取量の40〜60%程度が最も脂肪の利用量が高いと考えられています。
また、この運動強度は、心臓への負担も過剰になり過ぎず、安全性の高い運動強度だと言われています。
では、どうしたらこれらの強度を実現できるでしょうか?
厳密には、最大酸素摂取量を測定し、そこから40〜60%の心拍数を求め、運動中にその心拍数になるようジョギングなどのスピードを調整します。
これは、なかなか難しいので、カルボーネン法を使うのが現実的です。
また、ニコニコペースというものもあります。
息は弾んでいるが「ニコニコ」笑顔で話ができる運動の強さで実施するというものです。
顔がしかめっ面になるような強さの運動ではダメです。
このニコニコペースは、おおよそ最大酸素摂取量の50%前後の運動強度になります。
まとめ
- 太りにくい身体とは、エネルギー消費量の多い身体のことである。
- 最大酸素摂取量が増えることで、同一運動強度でのエネルギー消費量が増加する。
- 最大酸素摂取量を増やし、太りにくい身体を作り上げよう。
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