脂肪を減らしたいんだけど、どうしたらいい?
それなら有酸素運動だね!
運動なら何でもいいんじゃあないんだ!?
そうなんだよ。
有酸素運動といっても、脂肪を効率的に減らすには運動強度にも注意が必要なんだ。
今回は、この点について解説します!
有酸素運動でのみ脂肪が使われる
酸素を用いて、筋肉を動かすエネルギーであるATPを作るのが有酸素系と呼ばれます。
ある運動で必要なATPのほとんどが有酸素系で作られるような運動を「有酸素運動」と言います。
有酸素系では、炭水化物と脂肪が酸素を使って分解されATPを作ります。
ですので、有酸素運動を行うと、炭水化物と脂肪が使われることになります。
炭水化物は、乳酸系でも使用されます。
しかし、脂肪は有酸素系でしか使用することができません。
ですので、身体に蓄積した脂肪を減らすには、有酸素運動しかないのです。
どのくらい使われているのか
では、有酸素運動中に炭水化物と脂肪がどの程度使われているのでしょうか?
それを知る手がかりが、私たちが吐き出している息を分析することで得られます。
私たちが吐き出している息を分析すると、身体に酸素がどれだけ取り込まれ、二酸化炭素がどれだけ排泄されたかを知ることができます。
身体に取り込まれた酸素の量を「酸素摂取量」、排泄された二酸化炭素の量を「二酸化炭素排泄量」と言います。
この二酸化炭素排泄量を酸素摂取量で割った数値は、「呼吸商」と呼ばれます。
呼吸商は、0.7〜1.0の範囲で変動します。
この値が0.7に近づくと脂肪が、1.0に近づくと炭水化物が使用される割合が高まることを示しています。
ですので、安静中や活動中の呼吸商がわかれば、炭水化物と脂肪がどの程度使われているかを知ることができるのです。
運動強度で炭水化物か脂肪の使われ方が変わる
呼吸商は、安静時に0.7に近づき、運動をするとその数値が増加します。
運動がきつくなるにつれて、呼吸商の値は1.0に近づいていきます。
つまり、有酸素運動であっても、軽い運動の時には脂肪が、きつい運動では脂肪が使われる割合が減って炭水化物の割合が増加していきます。
このように、運動強度によって炭水化物と脂肪の使用される割合が変わるのです。
効率的に脂肪を燃焼するには
呼吸商は、運動が軽くなると数値が0.7に近づいていきます。
ということは、運動が軽い方が脂肪が使われるということでしょうか?
それは間違いです。
確かに、運動が軽い方が脂肪の使われる<割合>が増えます。
しかし、<割合>が高いということで、<量>が多い訳ではないのです。
軽い運動では、消費できるエネルギー量が少ないため、脂肪が使用される割合が高くても、トータルの使用量としては多くないのです。
この点を考慮すると、脂肪を効率的に燃焼できる運動強度は、最大酸素摂取量の50〜60%だと言われています。
最大酸素摂取量は、有酸素の限界を示しているので、その半分程度の運動で良いということです。
この運動であれば、きつくはありません。
運動を長い時間継続できるので、エネルギー消費量を増やすことができ、結果的に多くの脂肪を使うことができます。
ただ、運動は継続が大切なので、30分程度を目安に、週2〜3度実施すると良いですね。
さあ、しっかり脂肪を燃焼していきましょう!
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